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学校紹介

  • 北里大医学部
  • 2017.04.22
  • 北里大学医学部
  • “人間を育てる” “医師を育てる”

    北里柴三郎博士を学祖と仰ぎ、清新の気風に満ちた医学教育を

     

     生命科学の総合大学として、北里大学は医学部・薬学部・看護学部・医療衛生学部・理学部・獣医学部・海洋生命科学部の7学部15学科を擁している。母体は、わが国近代医学の先駆者・北里柴三郎博士が設立した北里研究所である。昭和45年に開設された医学部も、そのすぐれた伝統を受け継ぎ、従来の医学部とは違った清新の気風に満ちた医学教育を実践、内外にその名声を高めている。そんな北里大学の医学部を訪ね、ルポしてみた。

     

    生命科学にたずさわる理科系総合大学として

     北里大学は昭和37年、北里柴三郎博士が大正3年に創設した北里研究所の50周年記念事業の一環として、ゆかりの地、東京都港区白金に衛生学部を開設したのに始まる。

     以来、39年薬学部、41年畜産学部(平成19年獣医学部)、45年医学部、47年水産学部(平成20年海洋生命科学部)、61年看護学部、平成6年には衛生学部を改組して理学部と医療衛生学部が設置され、生命科学にたずさわる理科系総合大学として名声を高めている。

     創設のきっかけからもわかるように、北里大学は、北里柴三郎博士の学統を嗣ぎ、博士が具現した「開拓・報恩・叡智と実践・不撓 不屈」の理念を建学の精神とし、ここに学ぶ者は、北里精神に徹して学業に励み、技能を磨き、徳性を養い、将来有為なる科学人となることを目標としている。

     北里大学医学部は、戦後初めて設置された医学部として昭和45年に第1回生を迎え、51年には大学院医学研究科も開設された。そして、従来の医学部にありがちだった諸問題の解決を図るため、講座制と医局制度を廃するなど、清新の気風に満ちた医学教育を実践、内外にその名を高めている。

     平成29年3月現在、4,710名もの医師が誕生し、全国の病院などで活躍、良き医師としての評価を得ている。

     以下、北里大学医学部について、具体的に見ていくことにしよう。

    医療知識、技術とともに豊かな人間性を身につける

    「人間性豊かで、優れた医師の養成」「学際領域を含む医学研究の推進」「国際貢献の推進と地域医療への協力」「予防医学の推進」が北里大学医学部の基本理念で、医師である前に一人の人間として、相手に共感できる思いやりを持つことを重視している。

     そのうえで、広く深く体系的な知識、確実な技術、そして豊富な臨床経験を身につける。さらに、最先端の医学に関する知識を意欲的に吸収する努力を続けることができる優れた医師を養成しようとしている。

     つまり、北里大学医学部で学ぶということはどういうことなのか、宮下俊之医学部長にお聞きした。

    「北里大学医学部が目標とするのは、人間性豊かで確固たる倫理観を持つ優れた医師を育成することです。患者さんにとって最善の医療を提供できる医師になるために、6年間、自己研鑽学習を心がけ、常に熱意と向上心を持って医学の習得に努めてほしいと思います。豊かな人間性とは、自らを律すること、他人と協調すること、そして利他愛の心を持つことです。医学部での自己研鑽学習とは、医学の知識習得と実習のみではありません。クラブ活動等に打ち込み、友人と行動を共にし、また教員との密なコミュニケーションを図ることも、豊かな人間性や社会性を育む糧となります。医学部では、この自己研鑽学習が効率的におこなわれるように、そして全人的医療を実践する能力を涵養できるようにカリキュラムの抜本的改訂を行い、独自の教育体系の整備・運営を行っています。教員のファカルティ・ディベロップメント(FD)を実践し、より効果的な教育環境を整えています。

     医学部1年次後半からは、基礎医学を学びます。2年次後半からは、消化器、循環器、血液疾患など疾病について体系的に学ぶ「器官系別総合教育」を実践しています。

     そして、4年次後半からはベッドサイド実習を重点的に教育しています。海外実習も推奨しています。幅広い知識の習得に加え、学生の動線で機能的にする支援をおこなっています。学生が教員にライフプラン、キャリアプラン等について相談できる環境を整備しています。

     さらに少人数で学生自ら課題の解決方法を学ぶテュートリアル教育、医学研究の基本と面白さを体得する医学研究入門など、教員と学生が交流する機会を多く設けています。

     本学の建学の精神の一つ「報恩」とは、自分を育ててくれた人と社会に感謝し社会に貢献することで、恩に報いることです。多様化する生命科学・医学・医療のリーダーとして活躍し、人類の福祉に貢献する医師の育成に尽力致します」と、語ってくれた。

     
    北里大学病院
    北里大学病院
     
    北里大学東病院
    北里大学東病院
     

    6年間を大切にする「北里方式」の学び

     建学の精神や基本理念を実現させるため、北里大学医学部には、次のようなオリジナリティあふれるプログラムがある。

     

    【病院体験当直】

     1年次に救急内科、外科、小児科の3診療科で実施。優れた医師を目指す長い道程の最初に、緊張感に満ちた医療の現場に身を置き、医師となるべき心構えや目的意識を養う。

     

    【学生医学論文】

     学生一人ひとりがテーマを選び、研究に取り組んだ成果を論文にまとめる。研究に必要な技術や意欲、考え方、論文の書き方などを身につけ、優れた研究は北里医学会で発表される。

     

    【チーム医療教育プログラム】

     医療技術の高度化、疾病構造や人口構造の変化、そして医療に対する社会のニーズの変化などに伴い、いま医療の質が大きく問われている。

     こうした中で、患者中心の良質な医療を実践するためには、多くの医療専門職の協働(チーム医療)が不可欠だ。このため、北里大学は、学部間および学部・病院間の教育連携による「チーム医療教育プログラム」を平成18年より創設した。

    チーム医療論:北里大学は、医療系4学部と2専門学校を擁し、14におよぶ医療専門職を 育成する教育を行っている。
     また、大学附属4病院と連携した臨床教育も大きな特徴だ。こうした環境の中で、1年次には「チーム医療論」の講義を受ける。医 療の流れ、医療チーム構成員とその職能・役 割、医療倫理などチーム医療の基本的知識を修得する。

    オール北里チーム医療演習:5年次になると、より安全で良質な医療の実現を求めて、薬学部・看護学部・医療衛生学部・保健衛生専門学院・看護専門学校の学生とともに、「オール北里チーム医療演習」を行う。演習を通して、職種間の相互理解と連携、協働できる能力や患者を総合的に診る能力を身につけるのである。

     演習の概要は、参加学生が全体で約1,200名、1チームは10~11名からなり、全部で約110 チームを編成。各チームにファシリテータが1名つき、各チームは9つのテーマから与えられた1つのテーマについて、2日間チームディスカッションを行い、最後にその成果を発表する。
     

    【八雲牧場実習(農医連携教育)】

     医療人に必要なものは、幅広い知識と確かな技術はもちろんであるが、生命に対する真摯な態度や人に対する熱い思いも大切である。こうした豊かな人間性を育むプログラムの一つとして、北海道の広大な牧場で行われる「八雲牧場実習」がある。
     北里大学獣医学部附属フィールドサイエンスセンターが活用するこの牧場で学友との共同生活を体験しながら、自律する姿勢、他者への配慮、プロフェッショナリズムを身につける。

     

    【医学を通じた国際交流】

     6年次にクリニカルクラークシップのカリキュラムの一つとして、最長9週間の海外留学を選択できる。
     留学先はドイツ、アメリカ、イタリアなど世界各国にわたり、グローバルな視点を持った医師を育てている。

     
    北里研究所病院
    北里研究所病院
     
    北里大学メディカルセンター
    北里大学メディカルセンター
     

    キャンパスに2つの大学病院という贅沢な環境

     医学教育に欠かせない臨床実習の面について見ても、医学部がある相模原キャンパスに、北里大学病院、北里大学東病院の2つの大学病院があり、まさに万全の体制。

    「北里大学病院では、基本理念として『患者さん中心の医療・ともに創り出す医療』を掲げ、1高度医療 2地域社会医療への貢献3教育・研究 4国際学術交流を推進しています。

     医学教育においては、4~6年次の臨床実習を中心に、北里大学東病院とともに教育実習病院としての役割を担っています。卒後教育においては、2年間の初期臨床研修に続いて、各診療科の専門医を目指す4年間の後期研修制度が整備されています。後期研修中または終了後は大学院への進学や医学部の研究員(助教)への任用が開かれており、充実したカリキュラムによって医学知識、臨床技術に優れ、人間性豊かな医師の養成を行っています」

     北里大学病院長はこのように語り、さらに北里大学東病院長が次のように続ける。

    「北里大学の教育の特徴としてチーム医療教育があります。医学部・薬学部・医療衛生学部・看護学部等で学ぶ学生が、協調することと各々が担う独自の役割などを体験する独自の試みです。北里大学東病院は北里大学病院とは異なる診療科を有し、チーム医療教育の大事な場として活用されています。4・5年次のベッドサイド・ラーニングや6年次のクリニカル・クラークシップなど、北里大学東病院での医療・看護の経験は学生に好評です。両病院で幅広く展開される医療は卒前・卒後教育をより豊かなものにします」

    都心と郊外にさらに2つの中核病院が

     これに加え、北里大学には東京都港区の白金キャンパスに北里大学北里研究所病院、埼玉県北本市に北里大学メディカルセンターもあるのだから、何とも恵まれている。

    「医師・看護師・薬剤師他のあらゆる職種が協同して行う質の高い“チーム医療”と、診療各科の間のスムーズな連携が当院の特色で、病院が一体となって患者中心の全人的医療を展開しています。

     臨床研修においても、このような病院の特性が生かされており、さまざまな診療科や職 種の人たちとも一緒になって、実地研修やカンファレンスなどが行われています。この中から、臨床医として重要な、知識や技術、そしてこれらを豊かに使いこなす思考力や人間 性を育むことができると考えています」と、北里大学北里研究所病院長。

     一方、北里大学メディカルセンター病院長は、「北里大学メディカルセンターは、平成25年1月に病院名称を変更し、北里柴三郎先生の精神のもと、地域の皆様に安心安全な医療を提供出来るよう、日々各診療科医師、看護師、メディカルスタッフ、そして事務との密な連携のもと、チーム医療を実践しています。

     大学の附属病院として地域医療支援病院の特性を活かし、プライマリケアから高度医療まで多岐にわたる医療の最前線を学べる場として、技術習得はもとより、患者の皆様の目線に立った医療を提供できる医師の養成に努めています。

     学生、研修医の皆様が安心して研修できる環境を備え、当院で学ぶ臨床研修が将来優れた医師になるための基になってほしいと願っています」と語ってくれた。

     

    君達を待っている素晴らしいキャンパス

    北里大学臨床教育研究棟

     このような充実した教育環境に加え、相模原キャンパスには平成29年9月に臨場教育研究棟が竣工予定。医療系学部の教育施設の他に、コミュニケーションエリアや食堂などアメニティ施設も導入される予定である。

     相模原キャンパスの総面積は約37万m²。東京ドーム7.5個分の広さを持つ。このキャンパスには、薬学部・獣医学部の1年生と、医 学部・海洋生命科学部・看護学部・理学部・医療衛生学部の全学生が集まり、講義や実験・実習、サークル活動に取り組んでいる。

     周辺は緑が豊富で、県立相模原公園や市立総合体育館などが隣接し、ゴルフ場をはさんで宇宙科学研究所の施設もある。横浜、湘 南・江ノ島、古都・鎌倉などへも電車で1時間以内というアクセスの良さ。勉学の場としてはもちろん、心と体をリフレッシュするの にも理想的な環境だ。

     キャンパスは、勉学とともにかけがえのない友情を育てる場所。なかでも7学部の学生全員が共に学ぶ一般教育部での1年間は、たくさんの友人と出逢うチャンスとなるだろう。

     医学の最先端を行く最新施設と多くの先輩たちが、相模原キャンパスで新しい仲間となる君達を待っている。

     
    入試概要
     
    問合せ先:北里大学入学センター 〒252-0373 神奈川県相模原市南区北里1-15-1
    TEL:042-778-9760(直通)
    ホームページアドレス:http://www.kitasato-u.ac.jp/
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