医系大への羅針盤 医歯薬進学

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  • 2016.12.16
  • 「人を助けたい」その思いこそが、医師を選んだ理由
  • 全身を総合的に診察できる医師を目指して、神経内科の専門医に

    医療法人鉄蕉会 亀田総合病院
    難波雄亮(非常勤医師)

     

    難波雄亮医師は、沖縄と千葉の病院を行き来して精力的に診察をしています。医学部を目指した時から「一人でも多くの人を助けたい」という志をもつ熱血ぶりと、目標に向かって着実にステップを刻む冷静さとを併せもつ若きドクターです。どんな患者さんがやってきても、まんべんなく診療できるジェネラリストでありたいという難波医師にお話をうかがいました。

     

    ジェネラリストの医師を目指す

    ――医師になろうと思ったきっかけは何ですか。

     実は、最初から医師になろうと思っていたわけではありません。祖父は軍の馬を診る軍医だったので獣医になろうと思ったり、親の影響で警察官や自衛隊の隊員に向いているかもと思ったりした時期もありました。でも国語の成績が逆からトップ10入りするくらい悪くて、進路に悩んでいました。ちょうどその頃、高校1年の冬に祖父が自宅で倒れ、救急搬送されました。救急車の車内で心停止してしまい処置はしたものの、心筋梗塞・低酸素脳症で1週間後に亡くなったのです。今から思えば祖父が胸を押さえて苦しがっていたのは、典型的な心筋梗塞の症状です。父は歯科医、母は薬剤師なんですが、家族の中に内科医はいなかった。その場に内科医がいたらたぶん祖父を助けられたのではないかと思いました。そんなことがあって医学部を目指すことにしたのです。

    ――最初から専門を決めていたのですか。

     最初は祖父のこともあり、内科も外科もまんべんなく診る救命医を目指していました。医学部の入試の面接でも、そのように答えた記憶があります。内科医になろうと思ったのは研修医の時です。地域に密着した総合病院で心臓や肺、消化器といった専門の科を経験し、もちろん救急外来も経験しました。救急外来は、患者さんを診察して処置をしたら、あとはそれぞれの専門分野の医師にバトンタッチします。一人ひとりの患者さんの経過を外来ベースで長期間観察するといったことは、あまり行えません。でも自分は患者さんの治療の経緯を最後まで見守りたいと思いました。将来像として、専門分野を持ちつつもいろいろな科にまたがる症状を総合的に診察できる医師になりたいと考え、調べていくうちに神経内科に出会ったのです。

    ――神経内科とは、どのような科なのでしょう。

     神経内科は脳卒中や手術を必要としない脳梗塞などを診察する内科なのですが、実は脳だけでなく血管や心臓、肺など様々な合併症が関連してきます。例えば脳梗塞や脳出血は血管の病気なので、全身に合併症が起きている可能性があります。脳の血管に問題があれば、心臓にも問題がある可能性が高く、狭心症や心筋梗塞といった合併症を疑わなければなりません。また、足の血管が詰まってしまうと、歩くと足が痛くなる閉塞性動脈硬化症の可能性がありますし、血管がもろくなっていたら、必ずその原因になる病気が疑われます。神経内科の専門医になれば、診察できる病気の幅が広がります。全身を網羅した診察ができるようになります。これこそが、僕が神経内科を選んだ理由です。専門分野を持ちつつも、そこだけに特化するのではなく、まんべんなく診療できるジェネラリスト、それが僕の目指す医師像なのです。最近は神経内科の中でも専門だけに特化している先生も多いですが、僕の周りにはジェネラリストが多いと感じます。


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