医系大への羅針盤 医歯薬進学

最新号/定期購読はこちら

MENU

ピックアップ

  • pickup201708_02
  • 2017.07.24
  • アスリートや高齢者の悩みに寄り添い、復帰の喜びを見届ける熱き整形外科医
  • 数ある医院の中から選んでくれた、その期待に応えられる医師でありたい

    もぎ整形外科クリニック院長 茂木 秀之

     

    埼玉医科大学を卒業し、国家試験に合格して、整形外科医としてのスタートを切った茂木秀之先生。勤務医時代からスポーツ選手の治療・リハビリに注力し、開業後もサッカー・なでしこリーグ1部のエルフェン狭山(現・ちふれAS エルフェン埼玉)のチームドクターを務めるなど、アスリートからの信頼も厚いドクターです。今回は開業に至るまでの経緯から、スポーツ治療の心構え、日々の治療のポリシーまで、その熱い思いを伺いました。

     

    スポーツ選手の治療に注力

    ー 先生はスポーツ関係の治療に注力されているそうですね。

    勤務医の時代は膝関節を専門にスポーツ関係の治療を行っていました。主にスポーツ外傷の治療が多く、肩、肘、膝、足関節などの関節鏡手術や靭帯再建などの手術が大半でしたね。現在も小学生から大学生、社会人までスポーツに関する治療を主軸にしています。開業してからは頸部痛や腰痛など、慢性的な痛みに悩んでいらっしゃる高齢の患者さんも多く来院されるようになり、日常生活をするうえでの苦痛を少しでもやわらげられればと、そちらの治療にもあたっています。

     

    ー スポーツ選手の治療に強いということで、それを期待して来院する人も多いのでは?

    診療の時間によって、いらっしゃる患者さんに違いがありますね。午前中は膝や腰に痛みを抱えた中高年の方が多く、午後4時頃からは泥だらけになったスポーツ少年、少女が大半を占めるようになります。私どもの医院の周辺には学校が多く、さまざまなスポーツをやっている児童や生徒さんがたくさんいます。野球やサッカーはもちろん、バレーボール、テニス、チアリーディングもあるし、クラシックバレエを習っている人もいます。ですから、こちらもいろいろな種目に特有のけがや症状に対応できるよう、勉強が欠かせません。

     

    ー スポーツ選手の治療に関して、特に気を配っている点はありますか。

    専門のセクションを持っている大きな病院であれば別ですが、開業医としての整形外科であれば、関節などに痛みが出た選手には、まず練習を「やめる」ように指示を出します。小学生ならまだ将来のほうがずっと長いので、やめさせることを優先します。でも、たとえばこれから大事な試合を迎えるというタイミングだったり、あるいは中学生・高校生として最後のシーズンになるかもしれないという時期だったり、そういう場合に「練習をするな、試合に出るのを諦めなさい」と言うのはとても可哀想ですよね。そんな状況のとき、私はできるだけ痛みを抑えながらプレーを続けられる「ぎりぎりの線を攻める」治療をするように心がけています。この治療スタンスが合っているか間違っているかは人によって考え方が違うと思いますが、自分が下した線引きによって施す治療に関しては、全責任をとるつもりで臨んでいます。

     

    ー そうした選手の心情を汲み取った治療は、先生ご自身のスポーツ経験から来るものでしょうか。

    それはあると思います。高校時代には空手を、大学時代にはアメリカンフットボールをやっていたのですが、どちらも怪我がつきものの競技ですから、選手の心情はよくわかるつもりです。それに、選手の親御さんにお聞きすると、お子さんは練習を続けたいと言うけれど医師に止められて…の繰り返しで、いくつもの病院を受診した末に「どうにかならないでしょうか」と当院へいらっしゃる方が少なくないんですね。そういった患者さんの期待に応えてあげたいという気持ちは強いですし、治療を経て復帰できた選手から「試合に出られたよ」「勝ったよ」などと報告を受けると、これが何よりの喜び、やりがいになります。小学生の時から診ていた子が高校野球で甲子園へ行って優勝した時はもうたまらなかったですね。また、腰や膝の痛みを抱えて旅行するのを諦めていた高齢の患者さんが「旅行に行ってきましたよ」「大丈夫でしたよ」と嬉しそうに報告に見えたりするのも感動します。


    << 続きは「医歯薬進学(8・9月合併号)」でご確認いただけます。 >>

    医歯薬進学8・9月合併号(7月15日発売)は、こちらからご購読いただけます。