医系大への羅針盤 医歯薬進学

最新号/定期購読はこちら

MENU

慶應義塾大学

〒160-8582 新宿区信濃町35

概要

わが国の医学界は、その勢力が東大と慶大に二分されているといっても過言ではないだろう。慶大は私学のチャンピオンとして、わが国の医学界に一大勢力を築いてきた。初代学部長はドイツのコッホ博士のもとに留学し、その業績に深く関わり帰国した北里柴三郎博士。福澤諭吉の学恩に報いるべく、門下の精鋭を率いての創設だった。以来一世紀近い歩み。創立150年を祝った慶應義塾の中では歴史は新しいが、大学医学部として最大のスケールを誇り、内容も最も充実。あらゆる面でわが国の医学界をリードしている。医学部と人員交流をしている関連病院の数も全国的に抜きん出ている。現在、選任教員は教授・准教授・講師を合わせて231名。1学年の定員は110名だから、教授陣容が質・量とも充実している点でも他の追随を許さないものがある。  カリキュラムでは、戦後いち早く中堅教員をアメリカに留学させ、ベッド・サイド・ティーチングを取り入れて新しい医学教育の基礎固めを行うなど、なかなか意欲的。また、試験は夏休みや冬休みを利用し、前学期の授業期間をフルに活かすなど独自の姿勢を貫いている。こうした意欲が教員スタッフ、施設・設備の充実と相まって学生の実力を培っているのだろう。臨床医をめざす者にも研究能力を賦与するための基礎づくりに力を注ぐというのも伝統的な教育方針の1つで、臨床実習の時間を豊富に用意するとともに、日本の医学界で初めて自主学習を導入。自主学習に始まって、卒業時までに研究を完成させ、英文一流誌に最初の著書で発表する学生も少なくないという。医学のフロンティアを切り拓く創造的な問題解決能力を養っている。卒業生に対して行う6年間の卒後教育や、開業医や病院勤務医を対象にスタートした卒後臨床研修セミナーは慶大医学部ならではの制度だ。臨床実習前に、あるいは研修時に医学教育の実技をシミュレータで練習する施設、シミュレーションラボを充実。その利用状況は全国的に知られている。また、医学部北里図書館の利用しやすさと蔵書数、最近の電子書籍の充実も目を見張るものがある。北里博士以来、基礎と臨床の結びつきを大事にする校風と、教室間の垣根の低い慶應ならではの環境の賜物であろう。

教育の特色

医学部は大正6年(1917年)、世界的な細菌学者である北里柴三郎を学部長に迎え、慶應義塾医学科として発足した。北里博士は当時の医学界が陥っていた各科分立による弊害を排するために大教室制ともいえる組織を導入。さらに基礎医学と臨床医学の連携を重視した。それから80余年、本学部は北里博士が示した理想の医学教育を追求、体現しながら、知識と技術、豊かな人間性を兼ね備えた、信頼ある医療人の育成に努め、医学界の第一線をリードする高度な能力を持った医師の養成を目指している。  入学後の1年間は日吉キャンパスで他学部学生と同じ環境の中で過ごす。1年次では基礎教育科目として、外国語科目、人文・社会科学科目、基礎科学科目、医学基礎教育科目が設置されている。2年次から学習の場を信濃町キャンパスに移し、医学の基本となる組織学、解剖学、発生学などが設置された基礎・社会医学系科目を履修する。各科目とも実習が多く、特に、厳粛な解剖実習では医学部で学んでいるという実感が得られるであろう。3年次では、基礎・社会医学系科目の幅を広げ、医学・医療関連の生物学的、社会学的な知識を固めていく。4年次では、総合臨床・社会医学系科目として、基礎診断学が設置され、それぞれのテーマに従って関係する複数の教室が参加して教育が行われる。この科目は、5年次から始まる臨床実習の基礎となる非常に密度の高い授業である。5年次から6年次2学期までを通して臨床実習が行われる。この実習では小グループに分かれて各科をまわり、直接患者に接していく。6年次の2学期後半に各自学習の成果を選択実習によってまとめあげ、6年間の課程を修了する。  平成22年度からはMD・PhDコースが開設され、学部・大学院が一体となった幹細胞医学、腫瘍医学の人材育成をスタートした。

全国医歯薬大学一覧

全国の国公立大医・歯・薬大学の特徴をご覧頂けます。

  • 医学部 medical school
  • 歯学部 dental school
  • 薬学部 pharmacy school